ご挨拶

異文化間教育学会 第36回大会開催にあたって

新倉 涼子(千葉大学)

 2015年の異文化間教育学会年次大会は、千葉県千葉市にあります千葉大学で開催させていただくことになりました。千葉大学は、約140年前に設立された千葉師範学校や公立千葉病院を前身とし、昭和24年に新制千葉大学としてスタートした9学部、11研究科(学府、研究院を含む)からなる総合大学です。

 平成24年度には文科省の「グローバル人材育成推進事業」(全学推進型)に、本年度は新たなプログラムである「スーパーグローバル大学創設支援(タイプB)」に採択され、現在、大学をあげて教育活動の国際化を目指しさまざまなプログラムを展開しつつあります。今年の大会プレセミナーでは、その一環としての協働学習の取り組みを紹介したいと思います。このプログラムのねらいは、受講者の言語・文化的背景、予備知識の相違や多様性を互いに学び合う契機として積極的に捉え、学び合いを通して新しい視点、より深い気づきを獲得し、自己を相対化して捉えることにあります。参加者の皆様とより良い教授方法について議論できる機会を持てればと考えております。

 千葉県はまた、外国人登録者数は全国で6位、県総人口の1.59%を占めており外国人の定住化は着実に進んでいます。それに伴い家族として滞在する学齢期の子どもが日本の学校に学ぶ機会は千葉県においても増えています。本大会では、増加する外国にルーツを持つ児童生徒を受け入れる学校現場で、日々葛藤を抱えながら教育に携わっている現場の教師に焦点をあてたシンポジウムを企画しています。このシンポジウムでは、教師がエンパワーし、教師力を高めていくための課題とその対処についての提案ができればと考えております。

 千葉県は首都圏にありながら、豊かな自然や新鮮で豊富な海の幸・山の幸、人と自然が調和した里山、そして歴史ある町並みや文化があります。そのような環境で育まれた人々の長閑で温かい心を感じていただけるような大会にしたいと思っております。 この機会に千葉大学にお越しいただけることを楽しみにしております。

異文化間教育学会
第36回大会委員会
委員長 新倉 涼子

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