本年度の特定課題研究

2022年度からは、特定課題研究をより参加型にしていく試みとして、公募制度を取り入れています。異文化間教育学研究のさらなる展開を、会員の皆様と共に検討して行く機会ですので、奮ってご参加ください。

2024年度特定課題研究

乳幼児期に異文化間で育つとはどういうことか―複層的な視点でとらえるー

研究委員会

 2024年度の特定課題研究テーマは「乳幼児期に異文化間で育つとはどういうことか―複層的な視点でとらえるー」です。一昨年度から特定課題研究をより参加型にしていくためにテーマに対する発表公募を行っています。多くのご応募をお待ちしております。

主旨

 昨年度に引き続き、本年度も会員の皆様により広くご参画いただくべく、特定課題研究発表の参加者を募集します。今回の応募の中からいくつかを採択し、今秋から非公開及び公開研究会を重ねて2024年の本大会にて発表を行います。その後、2025年3月刊行予定の学会誌『異文化間教育』の大会特集号に向けて論文投稿(査読有)を行うまでが参加要件となります。 皆様の積極的な応募をお待ちしております。

テーマ概要

 日本では1990年代頃から外国につながる乳幼児を対象とする研究が始まり、主に家庭内や保育所・幼稚園等での子どもの育ちに焦点を当てた研究がなされてきた。しかし、乳幼児期にはこうした場に加え、様々なところで様々な人々と関わりながら子どもは育っていく。そこで、本年度は「乳幼児期に異文化間で育つとはどういうことかー複層的な視点でとらえるー」をテーマとして設定する。
 こども基本法(https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo-kihon/)が2022年6月に成立し2023年4月施行、こども家庭庁が発足した。これにより、児童の権利に関する条約の理念に基づき、ようやくすべての子どもの権利を守る法体系が整備されたところである。「すべてのこどもは大切にされ、基本的な人権が守られ、差別されないこと」の「すべてのこども」には、外国につながる乳幼児も含まれている。
 本特定課題研究では、これまで異文化間教育学会であまり取り上げられてこなかった、乳幼児期の子どもの育ちを支える人や場にも焦点を当て、乳幼児期の子どもの育ちについて複層的に検討したい。具体的には、子どもとその家族、家族を支える人(保育者、子育て支援に携わる人、保健師等)、子育て支援の場(子育て広場、子育て支援センター、保健センター、医療機関、児童福祉施設、産前産後のサービス、自助グループ、図書館、役所、国際交流協会等)、幼児教育施設(保育所・幼稚園・認定こども園)等が挙げられる。ここに示されていない人、場、施設についても、テーマに沿うものであれば対象とする。
 AIが発達し人と人とのつながり・かかわりのあり方が変化していく現在の日本社会で、乳幼児期に異文化間で育つということについて、子ども、保護者、家族に出会う地域の人たち、医療従事者、支援者等様々な立場の視点から、取り上げていくことを想定している。

要旨締切

2023年10月20日

応募先

2024年度異文化間教育学会 特定課題研究 発表応募

  • 研究タイトル
  • 研究内容、応募理由、テーマへの貢献可能性について(1,000文字)

今後の予定

2023年
10月20日 要旨締切
11月中旬 採択通知・顔合わせ
12月初旬 非公開研究会

2024年
1月8日  第一回公開研究会 (詳細はこちら
2月    非公開研究会
3月下旬  第二回公開研究会
4~5月  非公開研究会
6月   第45回大会特定課題研究発表(金沢大学)
8月末   学会誌原稿締切

2025年
3月末   学会誌刊行

 発表の可否は、研究委員会での審査後、2023年11月中旬にお知らせいたします。なお、ご不明な点や質問がございましたら、iesj.research.2023@gmail.comまでお寄せ下さい。皆様のご応募をお待ちしております。