第3回キックオフMTG

北米・オセアニアの異文化間教育から考える~インターカルチュラル・カフェ~

概要

 企画委員会では、世界の様々な地域における異文化間教育の実践と研究に関心を持つ研究者の情報交換と研究交流の場として、インターカルチュラル・カフェを開催しています。

 第 1 回は欧州諸国(イギリス、イタリア、ドイツ、フランス)、第2回はアジア(韓国、シンガポール)における「異文化間教育」や「異文化間教育的な営み」と捉えられるものについて話題提供をいただきました。

 第3回は北米・オセアニアということで、塚田英恵さん(カナダ)と青木麻衣子さん(オーストラリア)からお話を伺います。塚田さんはブリテッィシュ・コロンビア大学での教育経験があり、多文化社会カナダにおける多様性に大学教育の現場で向き合ってこられました。青木さんは、オーストラリアをフィールドに近年では先住民の教育について現地調査を進めていらっしゃいます。今回は、お二人が両国で直面した「権力性を欠いた/帯びた異文化間教育的な営み(実践・研究)」についてお話いただきます。

話題提供者よりひとこと

塚田さん:入植型植民地主義が続く多文化社会カナダにおける大学で、多様性や社会正義を意識した教育促進や大学改革の仕事に携わる中で私が経験した複雑な権力性の問題について、私の立場性も含めてお話させていただきます。そして、そうした経験が日本での異文化間教育に示唆することを皆さんと一緒に考えることができたらと考えております。よろしくお願いいたします。

青木さん:近年、オーストラリアの先住民コミュニティをフィールドに研究を進めるなかで、研究倫理の問題もさることながら、「よそ者」としてどのように研究成果の還元が図れるのか、またそのように考える必要性は本当にあるのか等、悶々と考えてきました。研究発表のかたちではまだ共有できませんが、現代社会における「異文化」への向き合い方について、みなさんと一緒に考えることができればと思っています。

ご関心のある皆様のご参加をお待ちしております。どうぞお気軽にご参加ください。

日時

2023年5月19日(金) 15:00~16:30

開催方法

Zoom(お申込みの方にアクセスURLをご連絡します。)

テーマ

北米・オセアニアの異文化間教育から考える ~「権力性を欠いた/帯びた異文化理解」~

話題提供

塚田英恵さん(一橋大学)カナダ
青木麻衣子さん(北海道大学)オーストラリア

申し込み&アンケート

下記のフォームにて、第3回企画への参加の可否、インターカルチュラル・カフェへのご関心についてお知らせください。

https://forms.gle/snuE8e4SHKyfydAM6

問い合わせ

異文化間教育学会企画委員会
iesjkikaku@gmail.com

インターカルチュラル・カフェとは

 異文化間教育学会には、海外を主たるフィールドとして異文化間教育研究を行っている会員が多くいます。また学会外にも、比較の視点を持って異文化間に生起する教育に関心を持つ研究者が多くいます。

 多様な地域において異文化間教育や近接領域における教育がどのように展開されているのか。また様々な地域で異文化間における教育はどのように研究されているのか。例えば、移民の教育、シティズンシップ教育、教育における宗教の位置付けなどについて、様々な事例や研究動向を共有しながら議論を行うことで、自らの研究の相対化、共通の論点や課題の明確化を図ることもできるでしょう。

 企画委員会では、比較の視点を共有する皆さんで集まり、情報交換や研究交流を進めていくための試みとして 2022年から「インターカルチュラル・カフェ」を開催しています。関心のある皆さんとのディスカッションを通して、今後、継続的なカフェの実施、公開研究会の開催、共同研究などに発展させていくことを想定しています。

 異文化間教育学会の会員に限らず、異文化間における教育に関心のある方ならどなたでも参加していただけます。どうぞふるってご参加ください。